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内縁の配偶者に財産を残すには?遺言と生前対策の注意点

内縁の配偶者は、長年一緒に暮らしていても法律上の配偶者としての相続人にはなりません。財産を残したい場合は、遺言による遺贈や生前贈与などを具体的に準備する必要があります。住まいと生活資金、他の相続人の遺留分、税金や実行手続を併せて確認しましょう。

「一緒に暮らしてきた相手だから、自分の死後も家と預金を受け取れるはず」と思っていませんか。婚姻届を出していない関係では、法律婚と同じ相続のルールを使えるとは限りません。この記事では、内縁のパートナーへ財産を残すために、生前から整理したい資料と遺言の内容、住まいを守る際の注意点を解説します。

【関連動画】遺言書はいつ作成する?ベストな時期を弁護士が解説【相続のための弁護士チャンネル】

この動画は遺言を準備する時期と見直しの考え方を紹介しています。個別の手続は本文をご確認ください。後の遺言を作っても前の遺言すべてが当然に失効するわけではなく、抵触する内容や撤回の確認が必要です。遺言以外に生前贈与などの方法もあります。

目次

内縁関係だけでは相続人にならない

権利と資料の確認を表す

民法上の相続人は、法律上の配偶者や一定の血族です。内縁関係を続けた年数や、住民票の記載、家族同様に生活した実態だけで、配偶者としての相続権が生じるわけではありません。まず法律上の家族関係と財産の名義を確かめることが出発点です。

自分の財産と相手名義の財産を分ける

自分で所有する財産や共有持分は、相手の死亡によって当然に相続人へ移るものではありません。一方、相手名義の預金や不動産は、共同生活で使っていたという理由だけで自分のものになるわけでもありません。購入資金や送金の経緯、契約と登記を資料で確認します。

法律上の配偶者、前の婚姻で生まれた子、認知した子などがいれば、その相続関係も検討します。家族と疎遠であることと、相続権がないことは別です。誰に相談しにくいかという感情と、誰が法的な権利を持つかという確認を分け、本人の希望を書き出しましょう。

遺言では相手と渡す財産を具体的にする

家族と財産の整理を表す

遺言により、相続人以外の人にも財産を遺贈することができます。口約束やエンディングノートだけでは、適式な遺言の代わりにはなりません。内縁の相手へ何を残したいのかを整理し、法律上の方式を守った遺言を準備することが重要です。

特定の財産を渡す案と全体を渡す案を比較する

例えば自宅と一定額の預金を渡したいのか、財産全体を一定の割合で渡したいのかによって、遺言の内容と責任の確認点は変わります。包括遺贈では相続人と同様の権利義務を持つことになるため、プラスの財産だけを想定して決めないようにします。借金や保証の資料も確認してください。

相手の氏名や住所などの特定資料、不動産の登記事項、金融機関と口座の資料をそろえます。財産の売却や受け取る予定の人の先死亡があった場合にどうするかも相談します。遺言作成後に新しい財産が見つかる問題は、協議後の追加財産とは仕組みが異なりますが、財産を漏れなく調べる重要性は共通します。次の記事も参考になります。

作成済みの遺言が複数あるときは、単に一番新しい日付のものだけを見れば足りるとは限りません。前後の内容が抵触する部分や撤回の条項を確認します。古い公正証書や手書きの遺言が残っている場合も、まとめて公証人や弁護士へ示し、どの財産を誰へ渡す内容が有効に残るのかを整理してください。

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住まいと生活費を一緒に検討する

財産資料の調査を表す

自宅を残すことだけで、相手の暮らしが維持できるとは限りません。住宅ローン、固定資産税、管理費、修繕費や納税資金が必要になる場合があります。自宅を渡す案と、生活資金を渡す案を並べ、受取後の負担まで考えて準備しましょう。

配偶者居住権を当然に使えると思わない

法律上の配偶者を対象とする配偶者居住権を、内縁関係にも当然に使えると考えるのは避けてください。住み続ける根拠を所有権や契約などから別途検討する必要があります。賃貸住宅なら、契約の名義、同居の状況、契約条項を確かめ、承継の可否を個別に相談します。

不動産が共有なら、自分が渡せる範囲と他の共有者の権利も確認します。持分を渡すだけでは、受け取った人が家全体を自由に売却・使用できるとは限りません。分割後の共有不動産の売却については、次の記事が参考になります。住むための対策と、将来処分するための対策を分けて考えることが大切です。

相談前に整理すること

対象者・財産・契約を確認
↓
資料と不明点を整理
↓
期限と必要な手続を相談

急ぐ事情があるときは、資料がそろう前に相談してください。

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生前贈与と遺留分・税金を併せて確認する

法的な手続の確認を表す

生前に財産を移す方法もありますが、遺言とは効力が生じる時期が違います。生活資金まで渡してしまうと、贈与する側の療養や介護の費用に支障が出ることもあります。渡す財産、時期、税負担と、自分に残す資金を比較して決めましょう。

全財産を遺贈しても請求の可能性は残る

子や法律上の配偶者、相続人となる直系尊属などの遺留分に配慮が必要な場合があります。遺言があるから他の人の請求はすべてなくなる、とはいえません。贈与や遺贈の内容、相続関係、負債を確認し、遺留分侵害額請求への対応に使える現金も含めて相談します。

税金も法律婚と同じ扱いになるとは限りません。贈与税・相続税の負担や適用できる制度を、税理士や税務署へ確認してください。名義だけ変えた、通帳を渡したという事情だけで、適切な贈与や納税の準備が終わったと考えないことが大切です。手続に要する費用も一覧にしておきましょう。

遺言を実行する人と資料の保管先を決める

実行前の確認と相談を表す

遺言は作成して終わりではありません。死後に見つかり、内容に沿った手続ができることも重要です。遺言執行者の指定、財産資料の保管場所、金融機関や登記で必要となる手続を確認し、相手が困らないよう実行面も整理します。

特別縁故者の制度だけを頼りにしない

相続人のあることが明らかでない場合には、特別縁故者への財産分与が問題になることがあります。しかし、内縁関係なら当然に遺産の全部を受け取れる制度ではありません。家庭裁判所の手続と判断が必要となるため、相続人がいる事案や、確実に生活を支えたい事案の準備に代わるものとは考えないでください。

相談には、戸籍や家族関係のメモ、不動産の登記、預金・保険・債務の一覧、既存の遺言や贈与の資料を用意します。誰に何を残したいかと、住まい・生活費の優先順位を示すと検討が進めやすくなります。専門家ごとの役割は次の記事も参考にしてください。

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専門家コメント|ニューステージ代表弁護士 下元高文

相続の準備をワンストップでサポートします

内縁のパートナーへの財産承継では、本人の希望を適式な遺言や契約につなげ、死後に実行できるようにすることが重要です。自宅を残すだけでなく、生活費や税金、他の相続人の遺留分まで確認しましょう。相手が当然に相続できると思い込まず、家族関係と財産の名義を資料で整理し、判断できるうちに準備することをお勧めします。

よくある質問(FAQ)

長年同居していれば配偶者として相続できますか?

内縁関係の期間だけで配偶者としての相続権は生じません。遺贈や贈与などを具体的に準備し、自分の所有財産との区別も確認します。

遺言ですべての財産を渡せますか?

相続人以外への遺贈は可能ですが、遺留分や債務、包括遺贈の効果などの検討が必要です。希望する内容を資料とともに相談してください。

住んでいる家にはそのまま住めますか?

当然に住み続けられるとは限りません。所有者、共有持分、賃貸借契約などの権利関係を確認し、居住の根拠を準備する必要があります。

口約束やメモでも十分ですか?

通常、口約束やエンディングノートは適式な遺言に代わるものではありません。遺言の方式と具体的な記載内容を確認してください。

まとめ

内縁の相手へ財産を残すには、法律婚と相続の扱いが異なることを踏まえ、遺言や生前贈与を準備します。相手と財産を特定し、住まいと生活費、債務、遺留分、税負担を併せて確認しましょう。死後の実行者や資料の保管も含め、希望を具体的な手続へつなげることが大切です。

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内縁のパートナーに財産や住まいを残したい方は、弁護士法人ニューステージへご相談ください。家族関係と財産の資料、残したい内容のメモをご用意ください。

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