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内縁の相手が亡くなり相続人がいない場合、特別縁故者として家庭裁判所へ相続財産分与を申し立てられることがあります。ただし、長年の同居や介護だけで当然に遺産を取得するわけではありません。清算人の手続、公告期間、関係を示す資料と残る財産を確認し、定められた期間内に対応する必要があります。
長年一緒に暮らし、病気の看護もしてきた相手が亡くなった。婚姻届は出しておらず、遺言も見つからないとき、財産を受け取る方法が全くないのでしょうか。相続人がいない場面では「特別縁故者に対する相続財産分与」という手続が考えられます。この記事では、申立ての前提、同居や看護の資料、期限と認められる範囲の注意点を説明します。
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法律上の婚姻をしていないパートナーは、内縁関係だけで配偶者としての相続人にはなりません。一方、生前の生活や支援の実態が、特別縁故者への財産分与を検討する事情となる場合があります。通常の遺産分割へ当然に参加して取り分を決める制度とは異なります。
遺言による遺贈を受けられる場合と、特別縁故者として分与を求める場合は区別します。子がいないと聞いていても、法律上の配偶者や兄弟姉妹などが相続人になることがあります。疎遠であったことだけで相続権はなくならないため、戸籍や放棄の資料による確認が必要です。
自分名義の預金や自分の共有持分まで、すべて故人の遺産になると考える必要はありません。購入資金や契約を確認し、故人の財産と自分の財産を分けます。これから財産を残す側の生前対策は、次の記事で解説しています。本記事は、死亡後に相続人がいない場合の申立てに対象を絞って説明します。


この財産分与は、相続人の存否が明らかでなく、家庭裁判所が相続財産清算人を選任する手続を前提に検討されます。裁判所の公告期間内に相続人として権利を主張する人がなく、債務の支払いなどをした後に残る財産について、家庭裁判所が相当と認めた場合に分与できます。
申立期間は、相続人を捜索するための公告で定められた期間の満了後3か月以内です。死亡を知った日や清算人の選任日から単純に3か月と計算しないようにします。官報の公告や家庭裁判所の資料、清算人への問い合わせによって、正確な期間を確認しましょう。
まだ清算人が選ばれていない場合は、選任の申立てが必要かを相談します。すでに選ばれている場合は、裁判所、事件番号、清算人、公告期間の終期を控えます。清算人へ希望を伝えただけで財産分与の申立てをしたことにはなりません。期間が来てから資料集めを始めるのではなく、相談と準備を先に進めることが大切です。

対象として、故人と生計を同じくしていた人、療養看護に努めた人、その他特別の縁故があった人が挙げられます。内縁という呼び方や関係の年数だけで機械的に決まるわけではありません。いつから、どのような生活や支援を続けていたのかを、具体的な出来事と資料で整理します。
同居の期間や住まい、生活費の分担、通院への付き添い、看護の頻度などを時系列に書きます。住民票、送金記録、家計の資料、連絡記録、支援に関わった人の説明などが手がかりになります。写真だけ、日記だけで全てを証明できると考えず、複数の資料を対応させましょう。
有償の仕事としての看護と、それ以外の生活上の支援は区別し、受け取った報酬や生前の贈与も隠さず説明します。介護に関する別制度の特別寄与料とは、対象者や前提、請求先が異なります。次の記事はその別制度を扱うもので、内縁の相手が同じ条件で特別寄与料を請求できるという意味ではありません。
確認と相談の進め方
手元の関係資料を整理
↓
不明点と期限を確認
↓
必要な手続を相談
期限や危険が迫る場合は資料がそろう前に相談してください。


申立先は、故人の最後の住所地の家庭裁判所です。申立書と住民票または戸籍附票などの標準資料に加え、関係を説明する資料の提出が必要になることがあります。現在の自分の住所だけで裁判所を決めず、清算人の事件との関係を確認してください。
故人名義の家に住み続けたい、生活資金を確保したいなど、希望と理由を具体的に伝えます。ただし、希望した家や金額が必ず与えられるわけではありません。清算後に残る財産の全部または一部が対象となり、債務や清算費用で財産が減る場合もあります。見込み額を手元の預金残高だけで計算しないようにします。
分与の希望があるからといって、預金を引き出したり、不動産を売却したりできるわけではありません。生活費に困っているときや住まいの退去を求められたときは、その事情を早く相談しましょう。申立てには収入印紙や郵便料が必要で、清算人選任の予納金や専門家費用とは別に確認する必要があります。

特別縁故者への分与は、家庭裁判所が相当と認めるときに行うもので、相続人と同じ法定相続分が自動的に保障される制度ではありません。長年支援したという思いと、裁判所が判断する法的な条件を分け、希望の根拠と資料を整理して対応することが大切です。
分与が認められた場合も、決定の内容と確定、清算人からの引渡し、不動産の登記などを確認します。受け取る財産に関する税務も個別に確認が必要です。申立てが済んだら必ずすぐ生活費として使える、税金が一切かからないと考えず、支出や住まいの計画は見通しを踏まえて検討しましょう。
相談時は、故人の家族関係、遺言の有無、清算人からの通知、公告期間、同居や看護の資料を持参します。法的な申立てと税務、登記で必要な専門家が異なる場合は、役割分担も確認してください。各専門家の役割の概要は次の記事で紹介しています。結果を決めつけず、期限を逃さない準備から始めましょう。


特別縁故者の財産分与は、内縁関係や介護の年数だけで取り分が決まる制度ではありません。相続人がいないことと清算手続の進行を確認し、生活や支援の実態を資料で示すことが大切です。申立期間は死亡日からの単純な計算ではないため、公告の終期を必ず確認してください。住まいに関わる切迫した事情も早めに相談しましょう。
必ずではありません。相続人の状況、清算後の財産、故人との関係等を踏まえ、家庭裁判所が相当かを判断します。
異なります。相続人を捜索するための公告で定められた期間の満了後3か月以内です。実際の公告と手続資料で確認してください。
清算人へ伝えるだけで家庭裁判所への財産分与の申立てをしたことにはなりません。必要な申立てと期間を確認します。
時期、生活費、支援の内容が分かる資料を整理します。住民票、送金や家計の記録、連絡記録などを具体的な経緯と対応させましょう。
特別縁故者への財産分与は、相続人がいない場面の清算手続を踏まえ、残る財産について判断されます。内縁関係や介護だけで取得が確定するわけではありません。公告期間の満了後3か月という申立期間を確認し、同居や支援の実態、希望する財産と生活上の事情を整理して早めに相談しましょう。

内縁の相手の死亡後、住まいや財産分与の手続でお困りの方は、弁護士法人ニューステージへご相談ください。公告や清算人の通知、同居と生活支援の資料をご用意ください。