初回相談無料
06-6131-0288
【受付時間】平日9:30〜18:00

所有不動産記録証明制度は、特定の人が所有者として登記されている不動産を、全国の登記記録から一覧で確認するための制度です。2026年2月2日に始まり、相続人も請求できます。ただし検索条件や登記の状態によって載らない物件があり、全財産や実際の所有権を保証する証明ではありません。
親の不動産が遠方にもありそうだが、住所も地番も分からない。固定資産税の通知書に載る物件だけで調査を終えてよいか不安なとき、新しい証明制度が手がかりになります。この記事では、故人名義の不動産を調べる相続人に向け、請求できる人、検索に使う氏名・住所、結果の読み方と他の資料による補完を説明します。
【関連動画】親が亡くなった後、最初にやるべき5つのこと【相続のための弁護士チャンネル】
遺言、相続人、財産・負債の確認など、親の死後の手続の全体像を扱う補足動画です。2026年開始の所有不動産記録証明制度の請求と限界は本文をご確認ください。法務局保管の自筆証書遺言は検認不要で、新しい遺言が古い遺言を全て当然に無効にするわけではありません。相続放棄等の3か月は自己のために相続開始があったことを知った時が基準で、限定承認は放棄した人を除く共同相続人全員で行います。

所有不動産記録証明書は、請求対象者が所有権の登記名義人となっている不動産を、氏名・名称と住所等の検索条件に基づいて抽出するものです。物件を一つずつ特定して登記事項証明書を取得する調査とは役割が異なり、相続登記の漏れを防ぐ手がかりになります。
手元の税通知に同じ地域の土地が複数並ぶ場合も、一覧のどの記載と対応するかを一筆ずつ確認します。住所で呼んでいた実家と登記の地番が違うことや、私道持分が別の行に載ることがあります。見つかった件数だけを数えるのではなく、既知の物件との対応表を作ると漏れを探しやすくなります。
証明書に記載されたことだけで、その不動産が現在も故人の遺産であると確定するわけではありません。既に契約で権利が移っているのに登記が未了の事情なども考えられます。取得経緯と登記を照合し、財産目録では確認できた状態と未確認事項を分けて記録してください。
反対に、故人が使っていた家でも祖父名義のままなら、故人の氏名・住所の検索だけで把握できるとは限りません。古い名義と重なった相続関係を整理する方法は、次の記事で説明しています。検索する対象者を増やす場合も、請求できる立場と必要資料を確認します。


登記名義人本人のほか、その相続人等の一般承継人が請求できます。代理人による請求も可能ですが、誰でも他人の財産を自由に検索できる制度ではありません。本人確認と相続等の承継を示す情報・資料を、最新の案内と自分の相続関係に合わせて準備します。
相続人同士で資料を分担して集めるなら、取得日、請求先、対象者と原本の保管者を共有します。同じ条件で重ねて請求する負担を避けつつ、未確認の地域や表記は残しておきましょう。結果を受け取った後も、処理中の登記等の事情が分かった場合は、追加確認の要否を相談します。
全国の法務局・地方法務局と支局・出張所で書面請求ができ、郵送やオンラインの方法も用意されています。オンライン請求は電子署名等の準備が必要な方法であり、普通のウェブ画面へ氏名を入れるだけの検索とは異なります。受取方法、添付情報、手数料も確認してください。
代理請求では委任関係や本人確認に必要な資料が増えます。相続関係を法定相続情報番号等で示せる場面もありますが、全ての添付が一律不要になるわけではありません。不足がある場合は、故人とのつながりと手元の戸籍等を示して法務局へ確認しましょう。

検索は入力する氏名・住所等に左右されます。結婚等による旧姓、転居前の住所、登記に使われた表記があるかを、戸籍、住民票の除票、戸籍の附票、権利関係書類等から調べます。現在又は最後の住所だけを指定すれば過去の登記が必ず全て出るとは限りません。
一つの条件欄へ複数の氏名や住所をまとめて書くのではなく、必要な組合せを整理して記載します。手数料は検索条件の数と証明書の通数等によって変わるため、候補を増やす理由も説明できるようにします。検索結果がない場合にも手数料は返還されない点を確認してください。
表記の不一致を見つけたら、原資料のどこに何と記載されているかを残します。住所を推測で補ったり、家族の記憶だけで一つに統一したりしないでください。申請前に分からない組合せを窓口へ相談し、依頼した条件の控えを結果と一緒に保管することが役立ちます。
資料確認と相談の進め方
書面と対象財産・関係者を確認
↓
原資料と未確認事項を整理
↓
効果・必要な手続・期限を相談
期限や財産処分が迫るときは、資料がそろう前に相談してください。

検索対象は所有権の登記であり、未登記の建物、表題部しかない物件、電子化されていない記録等は対象外です。検索条件が登記と合わない場合や、登記手続中で反映されていない場合にも、想定した物件が載らない可能性があります。
自治体の名寄帳、固定資産税の通知、購入・建築の資料、古い権利証や郵便物を併せて調べます。非課税物件や他の自治体の土地等が通知だけでは分からない場合もあるため、一つの資料を全財産の証明と扱わないことが大切です。調べた地域と未照会の先も一覧にします。
未登記建物の調査では、課税台帳上の名義と法務局の登記が別である点に注意します。具体的な資料と表題・権利の登記の違いは、次の記事で説明しています。証明書にないことを理由に実在する建物を財産目録から外さず、所有者と相続の経緯を確認してください。


結果には同名異人の物件が含まれる場合があり、故人の住所等と照合が必要です。所在地番、家屋番号、持分を手掛かりに個別の登記事項証明書等を確認し、担保や差押え等の権利も調べます。一覧証明を、評価額や負債のないことまで証明するものと取り違えないでください。
証明書を取得しても相続登記は自動で行われません。相続人、遺言、分割状況と取得を知った時期を確認し、必要な登記や税務手続の期限を管理します。既に分割が済んでいたなら、新しく見つかった物件が協議の対象に含まれるかも別に検討してください。
相談には証明書だけでなく、指定した検索条件、結果に出なかった既知の物件、過去の氏名・住所資料、戸籍や協議書を持参します。何が分かり、どこが不足しているかを伝えると次の調査を絞れます。初回相談の質問と資料の整理は、次の記事も参考になります。


所有不動産記録証明書は、遠方の物件を探す手がかりになりますが、結果を全財産の確定一覧として扱わないことが大切です。古い氏名や住所、未登記の建物、別の世代の名義が残る物件には別の確認が必要です。請求した条件と原資料を保管し、見つかった物件の権利関係、相続登記と税務の期限まで分けて整理しましょう。
保証されません。氏名・住所の検索条件や登記の状態に左右され、未登記等の対象外の物件もあります。
載らないことだけで遺産でないとはいえません。検索条件、別人名義、未登記等を調べ、他の資料で補完します。
相続人等の請求できる立場を示す必要があります。本人確認と承継関係、代理の場合は委任等の資料を確認します。
完了しません。各物件の権利と相続関係を確認し、相続登記等は別に申請する必要があります。
所有不動産記録証明制度は、全国の所有権の登記を調べるための手がかりです。請求資格、旧姓や過去の住所を準備し、検索条件と結果を対にして管理しましょう。ゼロ件や記載だけで全てを判断せず、課税資料や契約、個別の登記と照合し、相続登記や税務までつなげることが大切です。

故人の不動産の範囲や相続人間の整理でお困りの方は、検索結果、指定した条件、課税・相続関係の資料をご用意のうえご相談ください。