初回相談無料
06-6131-0288
【受付時間】平日9:30〜18:00

遺産分割前に共同相続人の相続分が第三者へ譲渡された場合、他の共同相続人は、民法905条の相続分の取戻しを検討できます。ただし、価額と費用の償還が必要で、行使期間は1か月と短く定められています。契約内容と日付を確かめ、早急に相談しましょう。
知らない会社から「相続分を買い取ったので分割の話をしたい」と連絡が来ると、不安になるでしょう。家族以外の人だから無視してよいとも、求められた金額をすぐ払うべきともいえません。この記事では、第三者への譲渡を知らされた他の相続人が、取戻しの対象と費用、期限、協議への対応を確認する順序を説明します。
【関連動画】相続財産の分割方法とそのポイント【相続のための弁護士チャンネル】
現物分割・代償分割・換価分割を紹介する補足動画です。第三者への譲渡後に必要になる分割方法の検討に関連します。取戻権の要件と短い行使期間は本文をご確認ください。共有取得と個別財産の現物分割は区別し、代償金の資金準備と合意の効力も別に検討します。売却の税務・手数料は個別に確認が必要です。

民法905条が対象とするのは、遺産分割前に共同相続人の一人が相続分を第三者へ譲り渡した場合です。自宅の持分だけを売った場合や、分割後に取得した物を売った場合と、一律に扱わないことが大切です。相手の通知の表題だけで取戻しができると判断しないでください。
相手が代理で連絡する場合は、本人の氏名又は会社名、連絡担当者、説明している立場を確認します。確認できないまま戸籍や身分証の一式を送らず、何のための資料なのかを尋ねてください。相手の主張を認めたのか、書面の提示を求めただけなのかも、連絡の中で曖昧にしないようにします。
誰の相続について、どの相続人が、誰へ、全部か一部か、どの範囲を譲ったのかを確認します。譲受人が親族でも、同じ相続の共同相続人とは限りません。契約書や譲渡証書の写し、契約日、相手の資格が分かる資料を求め、分からない点は未確認として残します。
共同相続人である兄弟への譲渡と、共同相続人でない第三者への譲渡は区別します。譲渡する側の契約と借金への影響を知りたい場合は、次の記事も参考になります。今回は第三者から連絡を受けた側の対応を扱います。


民法905条は、他の共同相続人が価額と費用を償還して相続分を取り戻せると定めています。第三者が入ってきたことに反対するだけで譲渡が消える制度ではありません。契約の効力の争いと、取戻権を使うかどうかの判断も分けて検討します。
例えば、譲渡の対価のほかに調査費等の支払いを求められた場合は、項目ごとの根拠を確認します。領収書や契約上の扱いが分からない額を、解決を急ぐためだけに認めないようにしましょう。金額に争いがある場合の手続も、短い行使期間との関係を含めて相談する必要があります。
相手の請求額をそのまま支払う前に、譲渡契約、対価の授受、費用の内訳と根拠を確認します。条文の価額や費用に何が含まれるか、具体的な償還額と方法は個別に判断が必要です。安い価格で買われたら同額だけ用意すれば必ず足りる、と即断しないでください。
自分の手元資金と、遺産の預金を自由に使えるかは別問題です。取戻し資金のために故人の口座を独断で解約したり、相手の指定先へ急いで送金したりしないようにします。支払いに関わる人と負担の整理も含めて、実行前に相談しましょう。

取戻権は1か月以内に行使しなければならないと民法905条2項が定めています。起算点や行使方法を自己判断せず、譲渡日、通知日、知った日と経緯をすぐ弁護士へ伝えてください。「知った日から必ず1か月余裕がある」と考えて、返事や資料待ちを続けないことが重要です。
他の相続人にも連絡する場合は、判明した契約日、通知の写し、未確認事項を共有します。伝聞だけを重ねて日付を変えてしまわないよう、情報の入手元を添えてください。家族同士の方針調整に時間がかかるときも、権利行使の期限は待ってくれるとは限らないため、並行して相談します。
通知書は封筒ごと保管し、メールやメッセージも送受信日時と前後の文脈を残します。電話なら、日時、名乗った人、話した内容、次の連絡予定を記録してください。後から作るメモには作成日を付け、当時の記録と記憶で補った内容を分けます。
資料がそろわないときも、短い期間の問題であることを予約時に伝えます。相談予約や資料請求だけで取戻権を適法に行使したことになるとは限りません。誰にどの意思表示をし、償還をどう行うか、必要な対応を期限内に実施できるよう確認します。
資料確認と相談の進め方
書面と対象財産・関係者を確認
↓
原資料と未確認事項を整理
↓
効果・必要な手続・期限を相談
期限や財産処分が迫るときは、資料がそろう前に相談してください。

相続分の譲受人が関わる場合は、必要な当事者と協議の進行を整理します。単に面識がないという理由で権利を否定せず、反対に相手の説明だけで取得範囲を認めないようにしてください。相続分の譲渡と、代理人として連絡しているだけの場合も区別が必要です。
書面で回答するときは、財産の評価や譲渡範囲を確認したいだけなのか、提案への同意なのかを区別します。期限を示されても、相手が設けた回答日と法定の取戻権の期間は同じとは限りません。相手の提示期限も含めて、原文をそのまま専門家へ示してください。
財産目録、評価、既に分割された財産、負債、他の相続人の立場を整理します。取戻しをすれば希望する家を必ず取得できるわけではなく、その後の分割の問題が残ります。相手が代償金や売却を提案した場合も、資金と権利の前提を確かめましょう。
預金の流れに疑問があるなら、取引の事実と推測を分けます。相手へ説明するために数字を作らず、資料で確認した金額と未確認額を別に記載してください。取引履歴等の整理方法は、次の記事で補足しています。


取戻権の対象になるか、期限内に何をするか、必要な資金を確保できるかを先に相談します。そのうえで、取戻しをする場合と第三者を含む分割を進める場合の見通しを検討します。権利行使ができることと、紛争全体が直ちに終わることは同じではありません。
相続関係の資料、譲渡に関する書面、相手の通知、財産目録、進行中の調停等の事件番号を用意します。他の相続人と連絡できるか、誰が何を把握しているかも伝えてください。譲渡自体の効力に疑問がある場合は、その理由と原資料も示します。
相談時は、必要な手続、費用と支払時期、相手への連絡担当を確認します。急ぐ期限があるため、初回相談の資料が全て完成していなくても構いません。持参資料と質問メモの作り方は、次の記事を参考にしてください。


第三者への相続分譲渡を知ったときは、相手に反対の気持ちを伝えるだけで終えず、契約と日付を確認することが大切です。取戻しには償還と短い行使期間の問題があります。譲渡日や通知を受けた経緯を示し、資金と行使方法を早急に相談しましょう。個別財産の売買か相続分の譲渡か、譲受人がどの立場かも分けて確認してください。
反対だけで当然に無効にはなりません。譲渡の効力と、価額・費用を償還する相続分の取戻しは分けて確認します。
一律にはいえません。個別財産の持分と、分割前の相続分の譲渡を区別して対象を確認します。
民法905条2項は1か月以内の行使を定めています。起算点と方法を自己判断せず、譲渡日等を伝えて直ちに相談します。
予約だけで適法な行使が済むわけではありません。意思表示と償還等の必要な対応を具体的に確認してください。
第三者への譲渡を知ったら、分割前の相続分の譲渡かを特定し、価額と費用、短い行使期間を確認します。相手を無視したり急いで送金したりせず、契約と日付を保存しましょう。取戻し後の分割も見通し、資料不足でも期限の相談を急ぐことが大切です。

第三者への相続分譲渡を知らされてお困りの方は、通知と譲渡に関する資料をお手元に、弁護士法人ニューステージへ早めにご相談ください。