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入院中でも、本人に遺言をする能力があり、必要な手続を行える場合は、公証人が病院へ出張して公正証書遺言を作成することができます。本人の意思確認、病院との調整、証人2名と資料の準備が必要です。退院を待たず、まず公証役場へ状況を伝えて相談しましょう。
入院をきっかけに遺言を残したいと思っても、公証役場へ行けない、手で文字を書けないという不安があるかもしれません。家族が急いで書類を用意するだけでは足りず、本人の意思と体調に合った準備が大切です。この記事では、公証人の病院への出張を中心に、連絡時に伝える事項、証人と資料、当日の確認を整理します。
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この動画は遺言を準備する時期と見直しの考え方を紹介しています。個別の手続は本文をご確認ください。後の遺言を作っても前の遺言すべてが当然に失効するわけではなく、抵触する内容や撤回の確認が必要です。遺言以外に生前贈与などの方法もあります。

病気などで公証役場へ出向くことが困難なとき、公証人が病院などへ出張して遺言公正証書を作成する方法があります。入院しているという理由だけで作れなくなるわけではありません。ただし、希望日に必ず出張できるとは限らず、事前の調整が必要です。
最初の相談では、病院名と所在地、病室、本人の状態、急ぐ事情、連絡担当者を伝えます。病院側にも面会の条件、作成に使える場所、時間、感染対策などを確認してください。家族の予定だけで日程を決めず、公証人・本人・病院の条件を合わせます。
財産を受け取る予定の家族が希望をまとめる場合も、遺言の内容を決めるのは本人です。本人が遺言を作りたいと思っているか、何を誰に残したいのかを確認します。病状が変わりやすいときは、資料が全部そろう前でも、その状況を公証役場へ伝えることが大切です。

公正証書遺言は、自筆証書遺言のように本文全体を本人が手書きする方式ではありません。手が動かしにくい場合でも検討できます。一方、遺言時に必要な判断能力があるかは別の問題で、公証人が関与すれば能力の問題がなくなるわけではありません。
本人の意識の状態、会話の方法、聴力や視力、服薬や処置の時間を、分かる範囲で伝えます。話すことや聞くことに困難がある場合には、通訳など法令に沿った対応を検討することがあります。家族が代わりに答えればよいと考えず、本人の意思を確認できる方法を相談してください。
病気等で電子サインができない場合にも、公証人がその事情を記録・記載して作成できる仕組みがあります。家族が本人の名前を代筆する方法を独断でとらないでください。診断書等が必要かも、公証役場へ確認します。診断書があれば必ず有効、ないと必ず作れない、という一律の説明はできません。

公証人が原案を準備するため、本人確認資料、家族関係、財産を受け取る人と財産の資料を用意します。必要な資料は事案によって違うため、公証役場からの案内を確認しましょう。原本が必要なもの、写しでよいもの、取得が難しいものを分けて相談します。
本人確認には印鑑登録証明書や官公署発行の顔写真付き身分証明書等が使われます。相続人との関係を示す戸籍、相続人以外へ渡す場合の受取人の住所等の資料、不動産の登記事項や評価の資料、口座を特定する通帳等も確認します。取得先が分からない資料は、不明のまま伝えて構いません。
入院費用、今後の療養費や借金を考えず、残高をすべて渡す案にしないことも重要です。本人の希望と財産の現状を分け、売却済みの財産や古い口座をそのまま原案へ入れないようにします。財産の調査や記録の考え方は、次の記事も参考になります。
家族が原案作りを手伝う場合は、本人が希望した内容と、家族が提案した内容を区別してメモにします。本人へ読んでもらえる文字の大きさや、説明を聞きやすい時間も相談しましょう。受取人が変更された理由などを本人が説明できることは、後から意思について疑問を持たれた場合にも大切な確認点になります。
相談前に整理すること
対象者・財産・契約を確認
↓
資料と不明点を整理
↓
期限と必要な手続を相談
急ぐ事情があるときは、資料がそろう前に相談してください。


公正証書遺言には証人2名の立会いが必要です。身近な人なら誰でも証人になれるわけではありません。受け取る人の側で手配できる場合もありますが、資格に問題がないか事前に公証役場へ確認し、適任者がいなければ紹介について相談します。
未成年者、推定相続人、遺贈を受ける人、その配偶者や直系血族などは証人になれません。病室にいる家族2人をそのまま証人にすれば済むとは限らない点に注意してください。証人の本人確認資料や当日の集合方法、病院への入館手続も前もって確認します。
当日は本人の意思を公証人が直接確認し、証人の立会いの下で、遺言の内容を告げ、読み聞かせや閲覧等による内容確認などを行います。現在の公正証書は電子化への対応もあるため、署名や交付方法を含め最新の案内に従ってください。遺言の実行を担う人も決めておくと、作成後の手続を検討しやすくなります。


出張の場合は通常の作成手数料のほか、出張に伴う費用などが問題になります。財産の内容や作成条件によって総額は変わるため、見積りと支払方法を確認します。費用だけでなく、本人の体調のよい時間や処置の予定を優先して調整しましょう。
本人が遺言の内容を理解して意思を示すことが難しい場合、家族が代理して遺言を作ることはできません。録音・動画を残せば通常の遺言の代わりになると考えることも避けてください。緊急の状況では別方式が検討されることがありますが、要件が厳格なので、独断で形式を整えず直ちに相談します。
公正証書遺言は原本が保管され、通常は家庭裁判所の検認を要しません。ただし、財産の移転や登記などの実行手続は別途必要です。手元に交付されたものの保管先と遺言執行者を整理し、古い遺言との関係も確認します。相談する専門家の役割については、次の記事も参考にしてください。


入院中の遺言では、書面の準備と同時に、本人の意思を直接確認できる環境を整えることが大切です。自書や電子サインが難しい場合も、対応方法を公証役場へ相談できます。家族の希望を本人の意思に置き換えず、体調や服薬、病院の面会条件を具体的に伝えましょう。急ぐ事情がある場合は、資料がそろう前に連絡してください。
作成できる場合があります。公証人の出張、本人の意思確認、病院の受入条件、証人と資料を事前に調整します。希望日に必ず作成できるとは限りません。
本文全体の自書が必要な方式ではありません。ただし遺言能力と本人の意思確認は必要です。電子サインなどが困難な場合の対応も公証人へ相談します。
推定相続人や受遺者、その配偶者・直系血族などは証人になれません。適任者がいない場合は公証役場の紹介について相談してください。
遺言を代理して作成することはできません。家族は連絡や資料収集を支援できますが、内容を決め意思を示すのは本人です。
入院中の公正証書遺言は、公証人の出張と本人の状態、病院の条件を合わせて準備します。自書の難しさと遺言能力を分け、必要資料、証人2名、費用と当日の意思確認を相談しましょう。作成後の保管や実行者も整理し、急ぐ事情があれば退院や資料の収集完了を待たず連絡することが大切です。

入院中の遺言作成や、財産の渡し方に迷っている方は、弁護士法人ニューステージへご相談ください。本人の希望、病院での連絡条件、手元の財産資料をお伝えください。